「異文化理解の問題地図」を読んだ
千葉祐大さんの「異文化理解の問題地図」を読みました。
読もうと思ったきっかけ
私のチームの中に中国人の方がいます。もう1年くらい一緒にやってます。 今でもたまにコミュニケーションがうまくいかないことがあります。うまくいかないと、やはりもやもやします。
1年も経ったので、どういうところがうまくいかなそうなのか、というのが少しずつわかってはきてました。何となく、持っているバックグラウンドが違うからお互いの意図している内容が完全には伝わっていないのではないか、とは思っていました。 それでも、「実際にどういったバックグラウンドが違うのか」、「外国人から見たら日本人の何が理解できないのか」というような内容はわからない状態でした。
そんな状況で、本屋に立ち寄った時にこの本を見つけ、パラパラめくってみました。すると、わかりみが深い内容がいっぱい書いてありました。ちゃんと読もうと思い、買って読んでみることにしました。
感想
まさに私が求めていた情報が載っていました。例えば「主張が多い」という現象はどういう文化背景から生まれるのか、といった内容が解説されています。
文化背景みたいな情報は、ネットで情報集めたりとかでは正しい情報を得るのが難しい。かといって、現地に行く、外国人との接点をたくさん持って情報を得ていく、などの方法は時間やお金がかかってなかなか厳しい。
そういった情報を、たくさんの外国人労働者を見てきた著者が1冊の本にまとめてくれているのは非常にありがたいと思います。
また、外国人の思考と比べた日本人の思考の傾向についてもちらほら書いてあり、「それって日本特有なんだなぁ」と改めて考え直すところもありました。
1点気になるのは、「問題」地図なので、起こっている現象の表現が全体的にネガティブです。(著者も途中のコラムで指摘されていますが、)この本は異文化理解に対してネガティブな印象を与えるために書かれた本ではないです。その点に関して誤解が生まれてしまうとちょっと残念だなと思いました。
とはいえ、読んで良かったなと思える本でした。
どんな人にオススメしたいか
外国人と一緒に仕事をしている日本人
この本のメインターゲットになっていますので読むべきです。特に、外国人とのコミュニケーションに課題を感じている人は、きっと解決のヒントが得られるはずです。
日本人の上司を持っている外国人
日本人の上司が自分のことをなぜ理解してくれないのか。そういう疑問を持っっている外国人の方にもオススメです。「日本人の当たり前」を知る手がかりになると思います。(ただし、本に書かれている内容は、外国人にとってはネガティブな内容が多いため読みづらいかもしれません。)
日本人としか仕事をしていない日本人
一見読まなくても良さそうに思えますが、読んでみると「日本人のクセ」が客観視できて新しい発見が得られると思います。日本だと当たり前に思って疑問を持っていないことに対して、改めて考え直してみる機械になると思います。
以上に該当される方は、ぜひ読んでみてください。
生活のイケてないところをカイゼンする その1:IFTTTでメールをSlackに飛ばす
2019年に入って早2ヶ月以上が過ぎました。
昨年の振り返りエントリを書きましたが、仕事とか勉強会のこととかばっかりでした。
実は別途日常生活に関する振り返りを年始に行っており、日頃から感じていた日常生活のイケてないところを今年からちょっとカイゼンしています。
何をカイゼンしたか、ブログで少しずつ紹介していきます。今回は、IFTTTを導入した話。
個人用Slackに大事なメールを飛ばすようにした
Gmailを使っているのですが、いろんなアカウント作成やユーザー登録をGmailで行っているため、いつの間にか要らないメールがたくさん来るようになってました。
私は合唱をしているのですが、それ関係のメールもGmailで受信しております。そうすると、割と大事だったり早い返信を求められるメールも飛んできます。 大事なメールはメーリングリストからのメールで、件名のルールでGmailのラベルをつけていました。しかし、それでも見過ごすことが間々ありました。
そこで、大事なメールだけを通知してくれるSlackを立ててみることにしました。今回はIFTTTを使ってGmailに来た特定のメールをSlackに飛ばす設定を行いました。
IFTTTとは
IFTTTは、複数のサービスを繋げて連携させることができるサービスです。繋げられるサービスの例としては、GmailやSlackなどのSaaSや、iOSリマインダなどのモバイルアプリ、Google Assistantなどのスマートデバイスなど様々です。無料で使えます。
やったこと
(1) Slackの新しいworkplaceを作成する
Slackにアクセスして新しいworkspaceを作成します。 アカウントが作成できたら、通知受け取り用のチャンネルを作成しておきます。
(2) IFTTTにAppletを追加する
IFTTTに登録して、適当なAppletを探します。
”Post labeled Gmail messages into a Slack channel.”(※)という、特定のメールにlabelをつければSlackに飛ばしてくれそうな感じのAppletを見つけたので、今回はこれを選択しました。
※今は無くなってしまったようです。。。
(3) Appletの設定を変更する
Appletの設定を変更して、カスタマイズします。今回はGmailのlabelと投稿先のSlackチャンネルを自分のGmail / Slackに合わせて設定します。
以上です。
感想
ノンプログラミングで使えるので、エンジニアでない方でも使えると思います。今回はGmailとSlackで連携させていますが、他にも色々なサービスに対応しています。何かサービスで困りごとがある時、IFTTTでカイゼンできないか、ぜひ検討してみてください。
TILリポジトリを作りました
GitHubにTILリポジトリを作るといいよ、という記事を見たので、作ってみました。
作った経緯
作ろうと思い立ったのは「SOFT SKILLS」という本を読んだからです。書籍の中で、クォータ(月次,週次,日次のノルマ)を設定することが推奨されており、早速設定することに。 以下の目標を設定しました。
- 毎日 GitHubへ1回以上コミットする
- 毎週 ブログに1記事以上投稿する
- # 毎週 2冊以上本を読む
実際の効果
「1. 毎日 GitHubへ1回以上コミットする」は、TILリポジトリのおかげで↓の画像の通り2週間くらい継続できてます。(1日だけ0コミットの日がありますが、日付変わってからコミットしてるので次の日のコミットに入っちゃってるためです。)
ちなみに全てのコミットが充実しているかと言われるとそんなことはありません。小さくても良いので毎日コミットすることを習慣づけることをまず優先しています。 冒頭のQiita記事に「GitHubに草を生やすことが目的になると本末転倒」とありましたので、そこは気をつけたいところです。
内容は小さいですが、前よりも確実に「細切れ時間を有効活用しよう」という意識が出てきたので、効果は出ているかと思います。
「2. 毎週 ブログに1記事以上投稿する」は…ここに書いてしまったということはもう逃げられませんね笑 毎週1記事書けるように頑張ります!一応、先週も記事を書いているので(まだ2回ですが)今のところ継続できています。
「3. # 毎週 2冊以上本を読む」は、やりたいんですがコメントアウトしています。クォータは達成可能な値を入れることが大原則です。1と2の達成度合いが落ち着いてきたら、有効にするつもりです。(今のところ普通に本を2冊読めてるので実質的には達成はしているのですが)
クォータの設定とTILリポジトリの作成、習慣作りには有効な手段だと思います。勉強する習慣をつけたい方は、ぜひお試しください。
【本のグラレコ】モブプログラミング・ベストプラクティス
先日出版されたモブプログラミング・ベストプラクティスを読みました。
グラレコは↓になります。
感想
ちょうどいいタイミングで出版されたと思いました。Agile Japanで2年連続でモブプロが紹介され、一躍有名になりました。それに押されて、「試しに」モブプロをやってみた人も結構いたのではないでしょうか。
…さて、その「試しに」は今でも継続されているでしょうか。
継続して有効活用できている現場ももちろんあると思います。ですが、「試しに」で終わってしまった現場もいっぱいあるのではないでしょうか。 少なくともうちの現場はそうでした。
「モブプログラミング・ベストプラクティス」では、モブプロのやり方はもちろん、モブプロをどう根付かせるか、どういう場合に問題が起きやすいか、モブプロの習慣がなくなってしまったらどうするか、といった内容も書いてあります。
モブプロを「試しに」やってみたもののうまく習慣化できなかった苦い経験がある人は、一度手に取って読んでみてはどうでしょうか。 (もちろん、「これからモブプロをやるよ!」「今もモブプロやってるよ!」という方も読んでみてくださいね!)
あと、及部さんの解説がアツい。 解説の中で「あまり海外と日本の差異を意識することなく読むことができるでしょう」とありますが、やはり及部さんが書いている実体験ベースのモブプロ語りが、日本の現場の背景には馴染みそうな気がしました。やり方とかじゃなくて、エモとかそういう部分で。
あー、モブプロやりたくなってきた笑 また社内で企画しよう。
【本のグラレコ】ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム
ジョブ理論を読みました。
ミルクシェイクのエピソードは何度か耳にしたことがあったのですが、昨年末に受講した研修でジョブ理論について詳しく教えていただき興味が強まって手にとってみた次第です。
本のグラレコはこんな感じ。(色使いすぎてごちゃごちゃしてますね)
感想
顧客はジョブを片付けるために商品を「雇用する」という考え方が新鮮でした。そしてそのジョブは、1つで全てを満たすように見える平均的な解決策では決して解決することはできない。顧客が「なぜ」買ったのか、「なぜ」そのような行動を取ったのかといった情報からジョブを見つけだし、ちょうどそのジョブを解決してくれる商品を雇用してもらわねばならない。
「無消費」や「間に合わせの対処策」で我慢している潜在顧客はいろんなシーンで存在していると思います。プロダクトを考えているものとして、物の見方がガラリと変わった大事な一冊となりました。
「平成の終わりから合唱の未来を考える」セミナーに参加してきました
あんまりブログで公表してないですが、私は合唱やってます。 その関係で、東京都合唱連盟が開催した「平成の終わりから合唱の未来を考える」セミナーに参加してきました。
講演とパネルディスカッションの内容をグラレコとってみました。 参加できなかった方もいらっしゃると思うので、公開します。
登壇者のお話
パネルディスカッション
2018年総括
いろんな方が総括を書かれているのに乗っかって、私も総括を書こうと思います。
2018年は私にとって大きく動きのあった年となりました。
本を読んだ
今年はまず、今までに比べて圧倒的に読書量が増えました。三谷宏治さんの「戦略読書」をきっかけに、年間100冊を目指して読み続けました。結果的に100冊は読めなかったのですが、ざっと数えた感じだと70~80冊くらいは読んでいたようです。月一冊読むのもキツかった私にとってこれは圧倒的な冊数です。(ブクログ始めた方がいいかな…)
その中でも「カイゼン・ジャーニー」との出会いは大きなものとなりました。
チームのリーダーをやった
仕事で初めて、チームのリーダーという立場になりました。ちょうどカイゼン・ジャーニーを読んだ直後のタイミングということもあり、小さいチームから見える化を中心としたプラクティスを取り入れていきました。
やったことはダンボールでタスクボードを作ったり、毎朝スタンディングで朝会を開いたり、KPTでふりかえりをやったりと、スクラムのプラクティスの中では本当に基本的なものばかりでしたが、今までリーダー経験ゼロの私からすると大きな一歩でした。何より、カイゼン・ジャーニーの「あなたは何をする人なんですか」の問いに初めて答えられることができた気がしました。
勉強会を開催する立場になった
まず社外。カイゼン・ジャーニーで繋がった仲間とDevLOVEの勉強会を企画したり、2017年から参加していた匠塾の執行部メンバーとして月一の匠塾の運営をしたりしました。私は不器用なので色々周りにご迷惑かけることもあったのですが、運営に関われたことは自分としても成長の糧になりましたし、単純にイベントに来ていただける方の役に立てたことは嬉しかったです。これは来年も継続します。
次に社内。価値観ババ抜きインストラクターの資格をとって価値観ババ抜きのワークショップを行ったり、読書会を開いたりしました。社内の勉強会では、部門を超えた交流ができる場を意識しました。社内の勉強会活動は、来年はもっと拡げた活動ができそうな兆しを感じました。具体的には、「仕事はもっと楽しくできる」を読んで人に薦めたところ、共感いただける方を見つけることができました。色んな人を巻き込んで頑張ろうと思います。
勉強会で登壇した
以下2つのDevLOVEのイベントで登壇する機会をいただきました。
私にとってイベント登壇は人生のもっと後の方に来るかなと思ってたのですが、(実際年初めの匠塾でキャリアプランを立てた時に数年後とかになってたはず)まさかこのタイミングで来るとは。話す前は「こんなこと話して聞いてる人は大丈夫かな」と思っていたのですが、いざ話してみると、やっぱり話してよかったなと思います。
もし、このブログを読んでいる方で「登壇したいけど、私なんかが話しても…」という理由で尻込みしている方がいらっしゃいましたら、絶対に登壇した方がいいです。 自分が「大したことない」と思っている内容でも、他の人から見たら大したことに見えることはたくさんあります。話す気持ちがあるなら、話さないのは勿体無いですよ。
ブログを始めた
このブログのことです。今年は投稿数がイマイチだったので、来年はもっと投稿したい。週一くらい更新できるよう努力します。
来年は?
2018年の振れ幅が大きすぎて正直読めません笑 方針としては、今やっていることを拡大しつつ、今までやっていなかった分野にも手を出していければと思います。
あと本についてなんですが、組織論とかプロダクト戦略とかそういう本が多かった気がするのでもう少し身近な内容の本だったり、少し仕事とは離れてる分野(心理学とか数学とか)の本を増やしていこうと思います。
それでは、来年もよろしくお願いします。良いお年を。