オンラインLTで意識したこと
この記事は緊急事態宣言 アドベントカレンダーの41日目の記事です。
昨日、以下のイベントでオンラインLTしてきました。
今後オンラインのLT大会が増えていきそうな気がします。オフラインのLTとオンラインのLTと、少し勝手が違うと思っています。オフラインとオンラインの違いと、それに対して自分なりに工夫したことをまとめておきます。
違い1:参加者が離席しやすい
オフラインのイベントと比べるとオンラインのイベントは聞き手が離席しやすい環境にあります。必ずしも終始聞いているわけではない、と考えています。
課題
参加者が離席しやすいことによって、以下のような課題が生じると予想しています。
離席中にスライドが進んで追いつけなくなる
離席中にスライドが進んでしまい、どこを話しているのかがわからなくなります。
更に興味がなくなる→離脱
離席時の内容がない状態だとその後の発表の内容も理解できなくなり、更に興味がなくなる、離脱する等の原因になります
対策1−1:事前に資料を公開する
参加者が離席して聞けなかったところが出てきても追いつけるように、事前に資料を公開し、発表の最初に公開したことを伝えています。
ちなみに公開済のスライドはこちら。
対策1−2:スライドにページ番号を入れる
1−1と併せてになりますが、離席から戻ってきたときに資料を追えるようにスライドのページ番号を入れています。
対策1−3:スタックする情報量を減らす
極力、スライドの間での前提情報を共有しないように意識しました。プログラミングに例えるとグローバル変数を減らしてスコープの小さい変数に分けていった感じです(努力できる範囲ですが…)。
「ずっと前のスライドの情報が無いと理解できない」ような状況になると、席を離れたスキにわけわからなくなってしまう、という状況になりかねないなと思ったので。
対策1−4:1ページに含める情報量を増やす
1−3にも絡みますが、1ページに含める情報量を増やすことでページ遷移回数を減らしました。実際に過去の自分のLT用スライドの枚数と比べてみても単位時間あたりのスライド枚数がかなり少ないことがわかります。
発表回 | 形式 | 発表分数 | スライド枚数 | 1分あたりのスライド数 |
---|---|---|---|---|
匠塾LT大会(2019年6月) | オフライン | 7分 | 32枚 | 4.6枚 |
IoTイノベーションチャレンジ | オフライン | 5分 | 35枚 | 7枚 |
匠塾LT大会(2019年12月) | オフライン | 7分 | 42枚 | 6枚 |
PWA Night | オンライン | 10分 | 30枚 | 3枚 |
違い2:聞き手の反応を発表者が確認できない
オンラインイベントだと聞き手の反応を確認するのが難しくなります。反応がわからないと、「場の空気感によってここは厚めに説明しよう」等のスイッチングができなかったり、場の盛り上げがうまくいかなかったりするといった弊害が考えられます。
課題
聞き手の反応を発表者が確認できないことによって、以下のような課題が生じると予想しています。
聞き手の状態に合わせられない
聞き手の状態を見ながら話す内容を微調整し…という対応が難しくなります。そのため、聞き手を置き去りにした発表になってしまう可能性があります。
場の雰囲気を作りづらい
LTだと場を盛り上げるために笑いを誘ったり、隣の人と話してアイスブレイクみたいなことができたりしますが、オンラインではやりづらくなります。
対策2−1:最初に聞き手に行動させる
発表の最初の方にTwitterで「Ionicを知っていますか?」というアンケートを投げかけました。
Ionicを知っていますか? #pwanight
— Tsubasa Kato (@acnaman_dev) May 20, 2020
これを実施することで、話し手としても聞き手がいることを実感することができますし、聞き手に参加してる感を味わってもらうことができるかなと思います。いわゆるアイスブレイクですね。
対策2−2:ノリとかパッション系の話し方は控える
LTだとインパクトの強いスライドや自虐ネタを使って場を盛り上げたりとかがありますが、そういうのは今回は抑えました。聞き手の反応がないので、場が盛り上がるということもありません。そうなると、ここって笑いどころ?みたいのが聞き手にもわかりづらくなるので、期待した効果はでなくなってしまいます。
違い3:聞き手の視線はほとんどスライドになる
オフラインイベントだと話し手の表情、身振り手振り等が視界に入ってきますが、オンラインだとほぼスライドを見ながら声を聞くという形になるのでは、と考えています。
課題
聞き手の視線はほとんどスライドになることによって、以下のような課題が生じると予想しています。
身振り手振りは効果なし
身振り手振りを使ったような説明はできなくなります。
スライドの表示状態が悪いと致命的になる
通信環境の悪化などにより画像が乱れた場合にスライドが見えづらくなる場合がある(話し手/聞き手に関わらず発生しうる)
対策3−1:カンペを用意する
聞き手から見えてないので発表者側はカンペを置くこともできます。実は発表内容をぜんぶ文字起こししたカンペを手元のiPadに映していました1。
対策3−2:文字はできるだけ大きめに
配信環境、受信環境にも依るのですが文字がぼやけたり、というトラブルは起こる可能性があると考え、文字は可能な限り大きめなサイズを選びました。対策1−4と逆行する内容になるのでバランスは見る必要がありますが…。
所感
以上、今回のLTで工夫してみたことでした。ここに書いてあることが違いの全てではありませんし、私の行った対策が必ずしも有効だったかどうかはよくわかりません。ただ、オフラインとオンラインは違いがあるということは確かです。LTに限らず、オンライン登壇のノウハウも今後は必要になってくるのではないでしょうか。
宣伝?
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